Distance
解説1
先月MySpaceにて発表した新曲、アップロードしただけではアレなので何回かに渡って解説をしてみようかと思います。
はじめに、これまでのフォーク/アコースティックなサウンドから、エレクトロへの一転としては、幾何学的、平坦、無機質な質感への探求から生じたものです。ここ数年、どんな内容のある有機的な事象よりも、より無意識下へと脱却し、再構築されたものにひかれることが多く、フィールドレコーディングから聞こえてくる音なども好んで摂取しておりました。今回はそのような背景のもとで制作したものです。
楽曲解説1「clerk」
小節や楽節を限りなく解体し、再構築のもと新しい音を鳴らしたもの。
響きとグルーヴ以外は既存の構成からすべて脱却することを目的に制作しました。
星野、佐々木とのセッション音源から16ビートの1フレーズをカットアップし、max/msp上でランダム・グラニュラー(ランダム再生機能のついたサンプラーみたいな物)にて、あてられたフレーズを8分音符の符割りにランダム再生し、きわめて人為的なフレーズを無意識的に再生、再構築することができました。また、それを核とし、ガットギターのコードアルペジオを一発取りし、バックで鳴っている幾何学なギターの音もまた、先ほど一発取りしたガットギターのサウンドファイルをmax/msp上でランダム・グラニュラーにて生成したものです。
ちょっと頭が大きいですね。
soft:Logic Pro、max/msp jitter
interface:Fast Track Ultra 8R
pc:MacBook MB467J/A Core 2 Duo/2.4GHz
etc:G&L electric bass、Studio Drum、Line6 Acoustic 300 Nylon、Art TubePac
clerkという表題、店員を意味しており、拙い動画が存在します。
こちらに関してはまたの機会に。
■読んだ本
「ヘヴン」川上未映子著
「ニッポンの思想」佐々木敦著
「アンビエント・ミュージック1969-2009」STUDIO VOICE編集
■観た映像
新世紀エヴァンゲリオン TVシリーズ全26話
DOMMUNE「PHEW/45回転であいましょう~Let’s Meet in 45rpm」第二話